IQONがBlading Cupの会場にブースを出し、フレームやウィールだけでなく、未発表のブーツを含む7モデルを展示していました!
IQONの中心人物で、今年のBlading Cupで優勝したMontre LivingstonさんのInstagramアカウントのストーリーズや、同じくInstagramのSlack To Bladingアカウントなどに、展示されていたIQONのブーツの動画や写真がアップされました。
今回の写真と漏れ伝わってくる情報を併せて読み解くと、各モデルがどのようなブーツかがおおよそ推測できそうなので、その見立てを簡単に書いていきたいと思います。
しかしながら、どのモデルもまだ発売が正式に決まっていないため、これから仕様変更となる可能性も十分にありますので、参考程度にお読みください。
AG 10
カーボンシェル&カーボンカフを擁したUFSマウント系ブーツの最高峰モデルがこの「AG 10」になります。
USD VIIのソールが付いているのでアグレッシブブーツの体裁ですが、Seba CJベースのカーボンシェル&ソフトトップにIntuitionのインナーブーツをいれたWizard Bootと同じ構成の上に、カーボンカフまで備えたかなり剛性が高い作りとなっているので、おそらくウィザードスケーティング用に開発されたブーツだと思われます。
インナーブーツはMYFITの新モデル「Prime Liner」が入っています。ブーツの上部も筒状でタンのパーツがない作りになっていて、これはあのIntuitionのスノー系のインナーブーツにも採用されている形状で、かなり履き心地にこだわって開発されたと思われます。
Wizard Bootのように、ソールプレートなしでも使用できるように仕上げられているかが気になります。
AG 20
実質的にIQONのアグレッシブブーツの最上位モデルとなると思われるのが「AG 20」です。
「AG 10」と基本的な構成は同じですが、樹脂シェル&樹脂カフのバージョンとなるようです。
Montre Livingstonさんを始めとするIQONのプロチームが現在使用しているブーツで、InstagramのIQONアカウントにはすでにきれいに撮影された写真がアップされています。
AG 30
2000年代初頭にスラロームをしていた人たちには懐かしい、Crossmaxを筆頭にモデル展開されていたSalomonのFSKシリーズが、MIFITのインナーブーツが入ってアッパーの生地部分のデザインも新たにして、「AG 30」の名で再登場となるようです。
FSKシリーズはフリースケート用ブーツとしてリリースされ、アーバンというブーツジャンルが生まれる元祖となるブーツでもありました。
そして剛性が高めなのに履き心地が良いため、国内では2002年に発売された直後から、スラロームをしていた人が良く買って履いていました。KSJの通称で有名なKim Sung Jinさんも、Sebaskatesのブーツを履くまではCrossmaxでフリースタイルスラローム(FSS)をしていました。
そのくらい当時は高性能で人気モデルだったのですが、2021年現在、20年前に販売されたブーツがどこまで通用するかは不明です。
FSKシリーズのブーツはフレームの取り付け位置が少し内寄りだったため、慣れないとアウトエッジ側に倒れやすかったです。それがそのままかどうかも少し気がかりです。
実はこのブーツは「Quantum」という名称で2018年からUSDのカタログに何回か登場するものの、実際には発売されずにドロップし続けていたのですが、まさかIQONのロゴ入りで再び日の目を見ることになるとは、全く予想していませんでした。
同じ旧Salomonのブーツでも、今でも人気のSTシリーズであれば十分に勝算はあったと思うのですが、果たして……。
TR 20
「TR 20」はIQONのサイト上には掲載されていないのでスペック情報が不明なのですが、写真を見る限りでは、Powerslideの「HC Evo Pro」のような、汎用性の高いTrinityマウント搭載のカーボンブーツになると思います。
しかし、カーボンカフが取り付けられて、パッドが厚めのMIFIT「Prime」のインナーブーツが入るようなので、スラロームよりもフリースケートやウィザードスケーティングに向いていると思われ、まさにIQONを代表するブーツになると考えています。
また個人的にも、最も注目しているブーツでもあります。
ちなみに、TR 20の樹脂シェル&樹脂カフバージョンのブーツ(TR 40?)もリリースされるという話もあり、販売中止となってしまったPowerslide「Kaze」の受け皿となれるブーツとして密かに期待しています。
TR 10
Trinityマウント搭載のブーツの最上位モデルとなるのが、この「TR 10」です。
シューレースではなく、ATOPによるダイアル式のワイヤーでアッパー部分を締めることからも、フリースケート用というよりは、主に125mmや110mmの3輪でスピードを楽しむ滑りに向いている仕様です。
また、タンの形状がPowerslide「Arise」と同じなので、Ariseの履き心地を良くして、脱着を容易にしたモデルかもしれません。
カーボンシェルなのにMIFITのインソールも付属するとの話もあり、さらにブーツオンリーで約80,000円という価格からも、マクラーレンやマセラティの車ような、レース仕様の本格的なパーツを使用した高級ラグジュアリーブーツといった位置付けかと予想しています。
CL 10?
写真で良く分かるタンとヒールストラップの形状が、まさにPowerslideの「Arise」!
ただAriseと異なるのが、アッパーのデザインとインナーのパッドの厚さとカフ。
ブーツの高さ自体は低そうなので、人気のAriseをベースにストリート色強めのデザインを施したようです。
カッコいいデザインのクルージング用ブーツを探している人にピッタリのモデルとなりそうですが、165マウントの最上位モデル「CL 10」の可能性が高いと考えています。
Trinityマウントであれば、すでにAriseがあります。
また、Ariseと同じ形状のカーボンシェルの165マウント版はPowerslideが以前から作っているため、シェルの製作や供給には問題なさそうです。
さらに、トップに掲載している正面写真を見ると、このブーツだけ少し左に傾いていて、これは2点支持で不安定な165マウントの可能性を高めています。
そのため、Powerslideと商品が被らないように、IQONからはAriseの165マウントのバージョンをリリースすると予想しています。
何はともあれ、CL 10に関しては公式サイト上に掲載がなく、また限られた角度からの写真しか見ることができないため、このブーツに関しては詳細は今後の情報を待つしかありません。
Shop Skrapにて予約受付中
まだブーツのスペックや発売時期などの詳細情報は入ってきていませんが、Shop Skrapで事前予約を受付中です。
販売数も読めず、特にカーボンブーツは基本的にハンドメイドなので生産数が少ないと思われるので、早めに予約を入れた方が良いのですが、まだまだ情報が足りない状況ではあります。
ただ、全てのモデルでブーツオンリーで購入可能で、サイズ感はPowerslideやUSDのブーツに準じると思います。
現段階で気になるブーツがある場合は、Shop SkrapのCONTACTよりお問い合わせください。