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既製品の機能性インソールおすすめ10種

インラインスケートの操作でとても重要となる足裏。その足裏とスケートブーツを繋ぐのが「インソール」です。
ブーツやウィールなどと比べて、インソールをあまり気にしない人が多い思いますが、足裏からブーツへ的確に力が伝わらないとブーツコントロールがうまくできないので、実はインソールはかなり大切なギアだったりします。

インラインスケートのブーツを購入すると、だいたいインソールが入っていると思います。
しかし、そのインソール、自分の足や滑りに合ったものでしょうか?
ブーツに最初から入っているインソールは、「グリコのおまけ」と同レベルのものであることがほとんどです。
そのようなインソールが、自分にとって適切なインソールであることはほぼなく、滑っていると無駄な力が入ったりし足のポジションが良くないことがあります。
それが結果的に、足裏がつったり痛くなったり、疲れやすくなったり、はたまた上達が遅くなったりと、悪いこと尽くしだったりします。
そこでオススメしたいのが、土踏まずなどの足裏のアーチを支え、かかとの位置を安定させる構造の機能性インソールに入れ替えること。きっと、滑りやすくなったり、疲れにくくなったりするはずです。
ところが、機能性インソールと言ってもメーカーも種類も数多くあり、選ぶのが難しいと思います。
そこで、大手スポーツ用品店やネットショップなどで入手しやすく、熱成形せずに買ってすぐに使える既製品の中から、インラインスケートでの使用におすすめしたい10種類を紹介したいと思います。

フルサイズ

SUPERfeet

スキーブーツ用インソールの製作から始まり、足本来の効率的な動きができるようにデザインされたインソールを開発し、販売している米国のメーカー。

SUPERfeetのインソールに乗って踏ん張ると、多少力をかけられてもぐらつきません。筆者自身もパワーテストの動画と同じ体験をしたのですが、本当にこのような踏ん張りが効くようになり、自分自身でかなり驚いた記憶があります。
これだけしっかり踏ん張れるということは、スケートブーツでも安定感が期待できることが想像に難くないかと思います。

このメーカーのインソールは、かかとと土踏まず部分の作りが若干小さいように感じます。足の形状によっては、表記サイズよりも1サイズ上げて前足部ウレタン部分を切り取った方が、足にフィットする場合もあります。
初めて購入する際は、実際にブーツを持って取扱店に行き、自分の足とブーツに適合するサイズを調べてもらうと良いでしょう。

CARBON Pro Hockey

商品名に「Hockey」と付いているがホッケーブーツ専用ではなく、スケートブーツやサイクルシューズなど、かかとが高めに作ってあるブーツやシューズにフィットする作りとなっている。
ホッケーブーツはもちろん、かかとが高めに作ってあるスラローム用ブーツなどにも合う。

かかとのカップの深さは「CARBON」とあまり変わらないが、土踏まずの盛り上がりが高く作ってある。
そのため、ブーツのかかと部分が高くても、かかとがカップに収まるようになっていて、前にずれにくくなっている。
また、エッジに荷重した時にかかとから土踏まずの部分をしっかり支えてくれる。

裏面に付いている、カーボン製の黒いサポートスタビライザーキャップのかかと部分に、4つの出っ張りがある。
その出っ張りおかげで、インエッジやアウトエッジに荷重した時に、ブーツ内でインソールが必要以上に横揺れせず、かかとや土踏まずをサポートしてくれる。

前足部の厚さは約3.5mm。
しかしブーツに入れて使用すると、前足部はそれほど厚さを感じず、全体的なボリュームがあまりないので、多少タイトな作りのブーツにも使用できる。

CARBON

SUPERfeetのインラインスケートに適しているインソール中で、最も汎用性が高い。

かかとの収まりも良く、土踏まずの盛り上がりはそれほど高くないがサポートは過不足ない。
そのため、いろいろな人が足裏に違和感を感じることなく使用できると思われる。

スケートブーツ用の「CARBON Pro Hockey」があるが、SUPERfeetのスタッフが言うには「昨今のインラインスケートブーツはかかとが低めのタイプが多くなり、そういったブーツには『CARBON』の方が適している」とのこと。

前足部の厚さは約3.5mm。
しかしブーツに入れて使用すると、前足部はそれほど厚さを感じず、全体的なボリュームがあまりないので、多少タイトな作りのブーツにも使用できる。

GREEN

40年以上前から変わらない、SUPERfeetを代表する安定の品質。

かかとのカップが深く、土踏まず部分の盛り上がりも高めのため、安定感があって足をしっかりサポートしてくれる。

前足部の厚さが4mm以上と厚めで、全体的にボリュームがある。
ハードブーツなど比較的ブーツ内のスペースがあったり、付属のインソールが厚めのブーツに適している。

幅広い足のサイズに対応している。

Sidas

フランスのインソールメーカーで、熱成形するカスタムインソールからスタートし、今ではいろいろなスポーツ用のインソールの開発と販売を行っています。

インソールの形状は、どれも日本人の足にフィットしやすいものとなっています。
また、国内での取扱店がとても多いです。
そのため、より多くの人に勧めやすいメーカーの製品でもあります。

Sidasの良さが最も分かるのは、ウィンタースポーツ用の熱成形インソールを使用することだと思うのですが、すぐに使える手軽な既製品の中から3種類を紹介します。

マルチプラス ナロー

Sidasのインラインスケートに適しているインソール中で、最も汎用性が高い。
性能は「マルチプラス」と同じだが、幅が狭めに作れているため、細めの作りのスケートブーツと形状がマッチしやすい。

前足部の厚さは4mmで少し厚め。
表面は2.7mmほどの柔らかいウレタン素材で足裏の当たりが優しい。
かかと部分にはウレタンが配置されている。

アーチのサポートはきつくなく、多くの人が違和感なく使用可能に。

熱成形可能。

シティプラス

前足部の厚さが1.8mm。
Sidasのインソールの中で最薄であり、他社の機能性インソールを含めても最薄だと思われる。
スラローム用ブーツなど、ブーツ内がタイトなブーツに入れるのに適している。

かかとの中心部分の厚さもほとんどない。
できるだけつま先とかかとの高低差を付けたくない場合や、できるだけくるぶしの高さを変えたくない場合に良い。

アーチのサポートはきちんとあるが、土踏まず部分の盛り上がり少し低め。

熱成形可能。

3フィート・アクション

土踏まずのアーチの高さ違いで「ロー」「ミドル」「ハイ」の3種類が用意されている。
そのため、熱成形することなく、自分のアーチにフィットするものが使用できる。

前足部は4mmと少し厚めで、全体的にボリュームがある。
足裏全体に使用されているウレタン素材は柔らかめ。
そのため、足当たりは優しいが、繊細な操作をする場合には不向き。
かかと部分にゲル状の柔らかいショックアブソーバー付き。

全体的にボリュームがあり、足当たりが柔らかめでショックアブソーバー付きという理由から、細かい操作をするスラロームなどには不向きで、アグレッシブやフリースケート向き。

Zamst (Footcraft)

サポーターの有名メーカー「Zamst」が開発し、2017年に発売した機能性インソールが「Footcraftシリーズ」。
土踏まずのアーチの高さによって3種類から選べる「優れたフィット性」、あまり硬くはないパーツでのアーチを支える「しなやかサポート」と「高い安定性」が売り。

Footcraft AGILITY GRIP

基本性能は「STANDARD」と同じだが、インソールの表面に滑り止め素材が使用されていて、ソックスが滑らないようになっているのが特徴。
そのため、着圧系などの足に密着するタイトなソックスを履くと、足裏がインソールと一体化し、無駄に足がブーツ内で動くことがない。

土踏まずのアーチの高さ違いで「LOW」「MIDDLE」「HIGH」の3タイプが用意されているので、自分のアーチにフィットするものが使用できる。
アーチタイプは新聞紙とハンカチで簡単に判別可能

かかとと土踏まずの境目付近の突き上げが少し高めのため、自分の足に合ったアーチタイプを選んでも、その部分に違和感を感じ続ける場合もあるので、初めて買う場合は実店舗で足に合わせてみると良い。

前足部の厚さが3mmと薄めで、全体的なボリュームも抑えられている。

1/2、3/4タイプ

SUPERfeet

EVERYDAY Slim Fit  3/4

作りが細身で省スペース。

ヒールカップが深めなので、かかとの収まりがかなり良い。
ぴったりとかかとから土踏まずにかけての足裏に沿ってくれる形状。
熱成形してないのに足に吸い付く感じで、フィット感がかなり良い。

表面には、なめらかで滑りにくい素材が使用されている。

EASYFIT

作りがしっかりしていて、アーチのサポートもしっかりしている。
かかとの収まりも悪くない。

前足部分がないタイプの中では安めだが、性能は十分。

少しボリュームがあるので、タイトな作りのブーツには不向き。

Sidas

シティプラス1/2

樹脂製のアーチサポートパーツの形状が少し異なるが、基本的には「シティプラス」の前足部分がない製品。

かかとの中心部分の厚さがほとんどないので、この製品をブーツに入れても、かかとがほとんど高くならない。
できるだけつま先とかかとの高低差を付けたくない場合や、できるだけくるぶしの高さを変えたくない場合に良い。

樹脂製パーツの土踏まず部分の盛り上がりは、少し低め。

熱成形可能。

総評

現在、スケート用と謳って一般的に販売されている機能性インソールは、SUPERfeetの「CARBON Pro Hockey」くらいだと思います。
そして、この「CARBON Pro Hockey」はその期待にしっかり応えてくれます。
ブーツの中で土踏まずとかかとがぴたっと収まり、力の伝達に無駄がなくなり、的確なエッジコントロールができるようになるなど、操作性が良くなるのを感じられるはずです。
ホッケーはもちろん、スラロームや長距離滑走など、主に平面滑走で使用するのであれば、どのジャンルで使用してもその恩恵を受けられると思います。
ただし、土踏まずのアーチサポートが若干大きめなので、扁平足などで土踏まずが低い人は、同じSUPERfeetの「CARBON」の方がフィットすると思います。
また、かかとがあまり高くないインラインスケートブーツにも、「CARBON」の方が良いでしょう。

ジャンプをすることが多いなど、かかとの下が少しでも柔らかい方が良ければ、Sidasの「マルチプラス ナロー」がオールマイティに使用できると思います。
アーチサポート部分には樹脂パーツが使用されているのですが、かかと部分に穴が空いています。そこに適度な硬さのあるウレタンがはめ込んでありるのですが、ゲル状のもののように柔らかすぎることもなく、かかとへの衝撃は緩和されつつ、操作に支障が出ません。そのため、いろいろなジャンルに対応できる作りとなっています。

内部のスペースがほとんどないブーツには、極薄のSidasの「シティプラス」の一択で間違いないと思います。
元々入っていたインソールの厚さにもよりますが、この「シティプラスに入れ替えることによって、ブーツが0.5cmくらいサイズアップしたように感じられることもあります。
これを入れてもまだ少しきつい場合は、熱成形して土踏まず部分をしっかり作ってもらうと、さらに緩和されると思います。

グラインド技「Makio」の宮崎眞希夫さんが絶賛していたので実際に使用して、予想以上に良かったのがZamstの「Footcraft AGILITY GRIP」。
足にぴったりフィットする機能性ソックスを履いて使用すると、足にインソールが張り付いたようになり、ブーツ内で足が動かなくなります。
他の製品でもインソールの表面で足が動くようなことはないのですが、この「Footcraft AGILITY GRIP」は別格です。
踏ん張ったり、微妙なコントロールを必要とする時はもちろん、少しでも足からブーツへの力の伝達ロスを省きたい人にも良いと思います。
ただし、土踏まずとかかとの境部分の突き上げが少し高めなので、機能性インソールに慣れていない人は、実際にフィット感を確かめてから購入した方が良いでしょう。

カーボンブーツなどのインソールを入れずに使用できるブーツには、フィット感が抜群に良いSUPERfeetの「EVERYDAY Slim Fit 3/4」がベストだと思います。
ただし、かかとを少しでも高くしたくない場合はSidasの「シティプラス1/2」、できるだけ出費を抑えたい場合はSUPERfeetの「EASYFIT」が良いでしょう。

個人的ジャンル別おすすめインソール

フィットネス、長距離滑走

スラローム、ホッケー

フリースケート、アグレッシブ

カーボンブーツ(インソールが付属しないブーツ)

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