大径3輪ショートフレームの特性:3×90

フィットネスやフリースケート用ブーツにも装着されていますが、ほぼスラローム用と言っても良い大径3輪ショートフレームの規格が「3x90」です。

仕様

直径が最大90mmまでのウィールが3輪付けられます。
205mm、215mm、225mm、235mmの4種類の長さリリースされています。
フレーム長が215〜235mmのKatanaフレームとNexusフレームは、フレームロッカリングが可能です。
しかし、205mmはフレームロッカリングできません。その代わりフレームロッカリングができる3x84/205mmのNexusフレームがあります。

特徴

  • スピード:★★★☆☆
  • 直進性 :★★☆☆☆
  • 旋回性 :★★★★★

スラロームやフリースケート用の4輪フレームの3輪バージョンに当たるのが、この3x90。
フレーム長を短くすることでスラロームに対応できる旋回性を確保しつつ、スピードに関しては80mmウィールよりも有利になります。
フレーム長が215mmは4x72/219mmに、225mmは4x76/231mmに、235mmは4x80/243mmにそれぞれ対応しています。

メリット

4x72、4x76、4x80などの4輪フレームと同等に小回りが利きながら、4輪フレームより加速と速度維持がしやすく、若干ですが悪路の走破性も上です。

4輪フレームより1輪少ない分、120〜130gくらいブーツが軽くなります。軽いカーボンブーツなどの場合、ブーツの全重量の約10%の軽量化と同じこととなり、ブーツを除いた足回りだけに関して言えば、20%弱の軽量化となります。

ロッカリングにすると、4輪フレームで1輪目と4輪目を上げる通常のロッカリングと同じような回転性能となり、トリックスラロームやフリースタイルスラローム(FSS)に対応できます。
ウィール径が大きいので、スラロームでスピードを出す時やスピン技をする時などに有利になります。
ウィール間(隣り合うウィール同士の距離)が4輪より広いため、3x90で1輪目だけを上げるバナナロッカリングをすると、小回りが利くのにロッカリングをしているとは思えないほどの安定感があります。

フレーム ウィール間
4x72/219mm 73mm
4x76/231mm 77mm
4x80/243mm 81mm
3x90/215mm 107.5mm
3x90/225mm 112.5mm
3x90/235mm 117.5mm

デメリット

フレーム長が短いため、4輪フレームから移行する際に、慣れるまで多少不安定な感じがします。

ウィール間が4輪フレームより広いので、ロッカリングをしても、4輪フレームと比べて小回りが利かないと感じる場合があります。その場合は、かかと荷重やつま先荷重をしっかりしてあげる必要があり、4輪フレームと操作感が変わってしまいます。

90mmウィールは大径ウィールの部類に入っていますが、100mm以上のウィールに比べると、どうしてもスピード感や悪路の走破性において劣ってしまいます。トリックスラロームやFSSをするほどの回転性能を求めていなければ、3x100や3x110を選んだ方が良いでしょう。

おすすめ用途

スラローム、フリースケート向き。

ロッカリングをしても安定感があり、スピードを維持しやすいので、これからスラロームを始める人や楽ちん志向のスラローマーにおすすめです。
また、ウィール径が大きいので、スピン技を多用するスラローマーにも向いています。

フリースケートを楽しむ上で、何より機敏な動きができることが最も大切で、かつ少しでもスピードを出したいスケーターにもおすすめします。

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